ケアレスミスをする原因と防止法

消費税法に限らず税理士試験ではひとつのケアレスミスが合否を分けることがあります。たかがケアレスミス、されどケアレスミスです。

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消費税法でよくあるケアレスミスとは?

消費税法でよくあるケアレスミスは次の通りです。

  1. 電卓操作ミス
  2. 問題飛ばし
  3. 転記ミス
  4. 数字の見間違い
  5. 旧税率の処理
  6. 前期免税、翌期免税の見落とし(棚卸資産調整、売上返還、貸倒)
  7. 調整対象固定資産チェック漏れ
  8. 簡易課税関係や準ずる割合などの届出書の確認漏れ など

消費税法で犯すケアレスミスというとこのくらいでしょうか。1-4は消費税法に限らず税理士試験全般でしてしまうミスだと思います。

ケアレスミスは勿体ない!合否を分けることも!

ここで言うまでもなくケアレスミスはとても勿体ないです。なぜ勿体ないかと言うと、ケアレスミスは少し注意すれば間違えなかった項目で、多くの場合は正答率が高い項目です。消費税法に限らず税理士試験は正答率が高い項目を間違えると合否に影響が出ます。税理士試験は上位10%が合格する相対評価試験です。税理士試験合格のために大切なのは「正答率の高い項目いかに間違えずに解答することができるか」です。税理士試験初学者ほど難しい問題を解くことが税理士試験合格のポイントだと思っていますが、これは間違いで、正答率が低い難しい問題が合否に重大な影響を与えるということはありません。

受験予備校によっては模擬試験等の後に正答率表をくれるところがありますが、これを見たら私が言っていることがわかると思います。正答率が高い項目(正答率30%以上)を全て間違えなかった場合の成績を見てください。きっと上位10%~15%に入れるはずです。つまり、消費税法の合格には難しい問題を解くのではなく、正答率が高い問題を正しく解答することなのです。

ケアレスミスは何故かしてしまう

ケアレスミスが勿体ないのは誰もがわかることだと思いますが、「じゃあ、どうやってケアレスミスを無くせばいいの?」ということになります。私も受験生時代にはケアレスミスで苦労しました。注意しているつもりでもするのがケアレスミスですからね。

ケアレスミスをする理由・原因

ケアレスミスをする理由は色々ありますが、全ての原因は「勉強不足」です。「電卓操作ミスや問題飛ばし、転記ミスも勉強不足?」と思う人がいるかもしれませんが、これらも含めて全ての原因は勉強不足です。なぜかというと、上記1-4の基本的なケアレスミスを犯す原因を考えてください。おそらくこういうミスをするときは解答時間が足りない時ではないですか?基本的なケアレスミスは解答時間に制約が無ければ絶対に間違えるわけがないミスです。「試験の解答時間が足りない原因」でも書いていますが、解答時間が足りない原因は解答判断力が不足しているからで、この解答判断力が足りないのは勉強不足だからです。

ケアレスミス防止法

ケアレスミスは解答時間が十分にあれば防ぐことができます。こういうと受験生によっては解答時間短縮のために仮計省略か電卓早打ちを考えますが、私はいずれもオススメしません。「消費税法の仮計は書いた方が良い」でも書いているとおり、仮計を省略しても時間短縮効果って限られていますからね。仮計省略は消費税法合格の根本的な解決になっていません。電卓早打ちも「電卓は速さよりも正確性」で書いているとおり、税理士試験の勉強で身に付く普通のレベルで十分です。

ケアレスミス防止には解答判断力を磨くことが一番です。解答判断力を磨く方法は、消費税法の基礎項目の反復継続練習しかありません。

課否判定は完璧ですか?
国内取引の有無の判定は完璧ですか?
相続合併分割の判定は完璧ですか?

問題を見た瞬間にどの取引に該当するのかを判断することができるようになれば解答時間が短くなり、ケアレスミスを注意しながら問題を解く余裕ができます。私はケアレスミス防止にはこれが一番効果的だと考えています。

ケアレスミスのリストを作ろう!

最後に。私は模擬試験等で犯したケアレスミスはメモに残していました。

どこでケアレスミスをしたのか?
なぜケアレスミスをしたのか?
どうしたら防ぐことができたか?

これらをまとめて定期的に自分がよくするケアレスミスを確認していました。大体同じことの繰り返しですけどね。電卓ミス、電卓ミス、電卓ミス…ってな具合で。。。それでもこのようにしてケアレスミスを書き出すのは大切な作業です。自分自身にケアレスミスをする原因を再確認させることで意識付けできます。

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