消費税法の理論は他の税法に比べて言い回しが独特で覚え難い理論のひとつと言われています。特に消費税法は簿記論・財務諸表論にあわせて受験する人も多く、「初めての税法理論が消費税法」という人もけっこういるのではないでしょうか。
このように覚え難いと言われる消費税法の理論暗記について、受験生の間で暗記と理解のどちらを優先するべきかという話題になったことはありませんか?
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消費税法の理論は暗記が第一!
消費税法に限らず税理士試験の理論暗記について、理論暗記が先か理論理解が先かで意見が分かれますが、私は絶対に理論暗記が先です。理論理解というのがどの程度の理解なのかというのによっても違いますが、私が言う理論理解というのは合格レベルの理論理解のことで、合格レベルまで理論を理解するための勉強に1時間使うのであれば私は10分間の理論暗記をします。
「理論を理解する前に暗記しても意味がない」という意見もありますが、そもそも理論を理解するためには一定レベルの勉強が必要で、これって勉強を始めた時期で理論を理解するというのは少し難しいですよね。
特に消費税法の勉強を始めた最初の頃は課否判定や納税義務の有無の判定が中心で理論との結びつきが少ないので、そのような時期に「理論を理解してから暗記しよう」と言っても、書いている内容を本当の意味で理解できているのかというと私は理解できていないと思います。殆どの人は本当の意味で理論を理解できるようになるのが本試験2~3ヶ月前くらいですし、それまではフワッとした感じで理解している程度じゃないですかね。私は、このフワッとした感じで理解できているのであれば理論理解は十分で、すぐに理論暗記を始めるべきだと考えています。
理論理解を全く無視しているわけではなくて、理論暗記を効率的にするためにも理論理解が大切なのはよくわかりますが、理論暗記のどちらが勉強を始めた頃の理論理解はその理論に何が書いているのかくらい程度にして、一日でも早く理論暗記を始めるべきです。理論理解のための読込みが大切なのはわかりますが、消費税法に合格するために優先するのは理論暗記です。
[st-point fontsize=”” fontweight=”bold” bordercolor=””]理論理解はホドホドにして理論暗記を優先するべき[/st-point]
理論暗記は時間がかかる!
理論暗記は一朝一夕にできるものではなく数ヶ月間かけてじっくり暗記していきます。税理士試験の理論は覚えて、忘れて、覚えて、忘れて…の繰り返し。税理士試験の理論暗記をしていると、自分は何て暗記力が無いのだろう…と滅入ってしまうほど…まぁ、これは税理士試験を勉強したことがある人は皆同じことを言いますよね。ほんと、理論暗記って嫌になるくらい時間がかかるんですよね。
消費税法の理論を合格レベルまで理解できるようになるのは数ヶ月間勉強した後になるので、それから理論暗記を始めるようでは本試験までに全部の理論を暗記しようと思っても間に合いません。消費税法はミニ税法のひとつではあるものの、それなりにボリュームがあるので、理論理解が不十分な段階であっても取り合えず暗記してしまいます。
理論理解はそのうちできるようになりますが、理論暗記はコツコツしなければできません。
それに計算の勉強をしている過程でも理論理解は深まりますからね。税理士試験の計算と理論は別々のものを勉強しているのではなくて、同じものを計算として出題されるか理論として出題されるかの違いなんですよね。だから計算の勉強をしていくうちに理論に何が書いているのか理解できるようになってくるので、理論理解のために時間を使うのであれば理論暗記か計算の勉強に時間を使った方が良いと思っています。
税理士試験は理論を理解していても覚えていなければ書けない!
税理士試験では理論を理解していても暗記していなければ合格レベルの答案を作れません。自分の言葉で書けば良いという意見もありますが、自分の言葉で書いた理論はどうしてもニュアンスの違いやキーワードの抜けなどの減点リスクあるので、完璧に理論暗記している人に比べて得点率が下がってしまいますし、ベタ書きの理論が出題された場合は、暗記レベルによって点数に大きな差が出ます。
私の経験上、税理士試験での得点率でいうと、「知っている<理解している<暗記している」です。